リージョンの選び方
「近いほうを選ぶ」で大体は正解ですが、それだけだと失敗する用途があります。判断の順序を整理します。
当サイトは各VPS事業者のアフィリエイトプログラムに参加しており、リンク経由でのお申し込みにより報酬を受け取る場合があります。ただし掲載順位・評価・実測データは編集方針と計測結果のみに基づいており、報酬額による優遇は一切行いません。日本リージョンが無い事業者や、報酬が発生しない事業者も同じ基準で掲載しています。
判断フロー
上から順に当てはめてください。
1. レイテンシが体感や収益に影響するか
影響する → 日本リージョンがある会社(Vultr、Linode、Contabo、Oracle Cloud)から選ぶ。
影響しない → 全社が候補。コスパで選べるので、Hetznerなどが有力になります。
判断基準は次のとおりです。
| 影響する | 影響しない |
|---|---|
| ゲームサーバー | CI/CD・ビルド |
| トレードBot | 定期バッチ・cron |
| 日本ユーザー向けWeb | バックアップ保管 |
| リモートデスクトップ | クローラー |
| VPN・踏み台 | 非同期キュー処理 |
| 対話的なSSH作業 | Gitのリモート |
2. 接続先はどこにあるか
ここを間違える人が多いです。
自分がアクセスする先ではなく、サーバーが通信する相手がどこにいるかで決まる用途があります。
| 用途 | 基準にすべき対象 |
|---|---|
| Webサイト | 訪問するユーザーの所在地 |
| トレードBot | 取引所APIのサーバー所在地 |
| FX(MT4/MT5) | ブローカーの取引サーバー所在地 |
| クローラー | クロール対象サイトの所在地 |
| ゲームサーバー | プレイヤーの所在地 |
3. 東京か大阪か
日本リージョンを選ぶと決まったら、次はこれです。
結論として、レイテンシ差(6〜7ms)は判断材料になりません。実測値は次のとおりです。
| サービス | 東京 | 大阪 |
|---|---|---|
| Vultr | 1.69ms | 7.85ms |
| Linode | 1.61ms | 8.62ms |
| Oracle Cloud | 2.87ms | 9.19ms |
判断すべきは別の点です。
- 在庫とプランの選択肢 — 東京のほうが選べるプランが多い傾向。GPUは東京のみのことも
- 冗長構成 — 分散させるなら東京と大阪に分ける
- 情報量 — 東京のほうがトラブル事例の情報が多く、詰まったとき解決しやすい
- Oracle Cloudの無料枠 — 例外的に大阪のほうが在庫を取れる報告が多い
判断材料がなければ東京を選んでおけば無難です。詳しくは東京と大阪の比較にまとめました。
4. リージョンの世代を確認する
同じ都市名でも中身が違うことがあります。
リージョン名を信用しすぎない
これはこのサイトが繰り返し指摘している点です。
リージョン名は設備の設置場所を示すだけで、そこへ至る経路が最適である保証はありません。
実際に起きること:
- 東京にサーバーがあるのに、経路が海外を経由して遠回りしている
- 特定のISPからだけ経路が悪い
- 夜間のピーク時だけ混雑して遅延とロスが増える
当サイトの実測でも、大阪リージョンへの経路はVultrが9ホップ、Linodeが17ホップと差が出ました。RTTは実用範囲でしたが、経路設計に違いがあることは数字で見えます。
実測してから決める
契約前に当たりを付ける方法と、契約後に確認する方法があります。
契約前:公開エンドポイントで測る
各社が公開している計測用ホストへ、手元から ping を打てます。
# Vultr 東京 / 大阪
ping -c 15 hnd-jp-ping.vultr.com
ping -c 15 osk-jp-ping.vultr.com
# Linode 東京 / 大阪
ping -c 15 speedtest.tokyo2.linode.com
ping -c 15 speedtest.osaka.linode.com
# 経路も見る
mtr -r -c 10 hnd-jp-ping.vultr.com
これは自分の回線からの実測なので、当サイトの数値より参考になります。 必ず自分で測ってください。
契約後:時間課金を使って比較する
Vultr、Linode、Hetzner、DigitalOceanは時間単位課金です。複数リージョンに同時に立てて、実際の接続先へ測ってから選べます。
4リージョンに立てて3時間比較しても、合計で数十円程度です。
リージョンは後から変えられない
多くの会社では、インスタンスのリージョンを直接変更できません。
移行するには次のどちらかが必要です。
- スナップショットを取り、別リージョンで復元する
- 新規に立てて、データを移行する
いずれもIPアドレスが変わるため、DNSの更新やファイアウォールの設定変更が発生します。最初の選択を慎重に行うほうが、後から移すより遥かに楽です。
だからこそ、時間課金で事前に実測する価値があります。
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リージョンは実測してから決める
Vultrは時間単位課金で、東京・大阪・シンガポール・米国・欧州が同一アカウントで選べます。候補を並べて測り、勝ったリージョンだけ残せます。
- 日本リージョン: 東京・大阪
- 最安 $2.50〜 / 時間単位
- 東京・大阪の2拠点で日本からのレイテンシが最小
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よくある質問
リージョンは後から変更できますか
多くの会社では、インスタンスのリージョンを直接変更することはできません。スナップショットを取って別リージョンで作り直すか、新規に立て直して移行する必要があります。最初の選択は慎重に行ってください。
リージョン名が同じなら性能も同じですか
同じとは限りません。Linodeの東京は世代が分かれており、新しい jp-tyo-3 は新世代ハードウェアです。同じ会社の同じ都市でも、拡張リージョンのほうが性能や機能が良いことがあります。
複数リージョンに分散させる意味はありますか
あります。同一リージョン内の冗長化はデータセンター障害に弱いため、東京と大阪に分けることで地域単位の障害に耐えられます。VultrとLinodeはどちらも両リージョンを持ちます。